多重債務
ある人が多重債務に陥った時、必ずその人の心からは、「冷静さ」といったものはなくなっています。返済のために新しい借金を抱える無限ループにはまっていきます。
月の返済額が収入を遥かに超え、借りることができるところからは、全て借り尽くし、友人、知人からも借金をねだる。それでも当の本人は目先の返済日を乗り超えることだけを考えるようになります。
あとは、雪だるま式に借金を増やし、家族は離散、時には自殺に追い込まれ、あるいは犯罪に走ってしまうなど、自分の大事な人生を台無しにしてしまったり、家族を不幸に追いやってしまうこともあります。なんとか自分の人生を無限の借金ループから救い出し、家族を守る努力を1日も早く始めなければ、深い借金地獄の闇から這い出ることが難しくなっっていきます。
では、この借金ループから抜けでるためには、どうしたら良いのでしょう。
まずは、「返済のためにお金を借りる」という発想と行為をやめる、ということです。非常にシンプルなのですが多重債務に陥った場合、借りる習慣が心と体に染み付いて、本当にこの発想がなかなかできません。借りなければ、支払ができず厳しい取立てにあう。もう何が何でも、何処かから借りて返済日を乗り切る。先ずこれをやめなければなりません。そこからがスタートです
貸金業法21条1項(取り立て行為の規制)
貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たって、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。
1.正当な理由がないのに、社会通念に照らし不適当と認められる時間帯として内閣府令で定める時間帯に、債務者等に電話をかけ、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の居宅を訪問すること。
2.債務者等が弁済し、又は連絡し、若しくは連絡を受ける時期を申し出た場合において、その申出が社会通念に照らし相当であると認められないことその他の正当な理由がないのに、前号に規定する内閣府令で定める時間帯以外の時間帯に、債務者等に電話をかけ、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の居宅を訪問すること。
3.正当な理由がないのに、債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所に電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所を訪問すること。
4.債務者等の居宅又は勤務先その他の債務者等を訪問した場所において、債務者等から当該場所から退去すべき旨の意思を示されたにもかかわらず、当該場所から退去しないこと。
5.はり紙、立看板その他何らの方法をもってするを問わず、債務者の借入れに関する事実その他債務者等の私生活に関する事実を債務者等以外の者に明らかにすること。
6.債務者等に対し、債務者等以外の者からの金銭の借入れその他これに類する方法により貸付けの契約に基づく債務の弁済資金を調達することを要求すること。
7.債務者等以外の者に対し、債務者等に代わつて債務を弁済することを要求すること。
8.債務者等以外の者が債務者等の居所又は連絡先を知らせることその他の債権の取立てに協力することを拒否している場合において、更に債権の取立てに協力することを要求すること。
9.債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。
10.債務者等に対し、前各号(第6号を除く。)のいずれかに掲げる言動をすることを告げること。